ハーブが好きなわけ【第3話】


ミントの葉っぱが教えてくれたこと

──植物のチカラに“ときめき”で出会った日──


ある日、ちょっと素敵なカフェで出されたデザートに小さなミントの葉っぱが一枚、添えられていました。

 

それは、ほんとうにシンプルな飾り。でも、私はその葉っぱに心を奪われてしまったのです。

 

ああ、美しい…見た目にも爽やかで、おしゃれで。しかもそれが、ただの飾りじゃなく“食べてもいい”葉っぱなんだと知ってもう、びっくりでした。

 

口に入れてみると、甘いデザートの後味をすっと流してくれるような清涼感。

しかも、それが身体にも嬉しい働きをしてくれるなんて。

 

「こんな植物があるなんて!」そう思った私は、さっそくミントの苗を買って、庭に植えてみたのです。

 

お庭で、葉っぱを育てて、摘んで、料理にちょこんと飾って。

あのカフェのまねごとのような時間を、なんとも楽しく繰り返しているうちに…

 

いつの間にか、ミントだけでは物足りなくなっていました。

 

レモンバーム、ローズマリー、タイム、バジル…庭の“緑”が少しずつ増えていくのが、ただただ嬉しくて。

 

正直に言えば、私はガーデニングが得意なわけではありません。うまく育たないこともあるし、枯らしてしまうこともある。でも、そこにいてくれるだけで、ハーブたちは私を癒してくれるのです。

 

香り、色、味、手触り、そして季節のめぐり。五感でふれる植物との時間は、いつのまにか、私の中の“なにか”をゆっくりほぐしてくれていました。

 

そして私は、ようやく気づいたのです。

 

薬ではなく、“植物そのもの”と生きていきたい、そう思っている自分に。

 

つづく…

 

【次回予告】次のお話では、西洋薬・漢方薬・ハーブという道のりの先に見えた、“本当の健康”と“自分の役割”について、お話ししたいと思います。

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